8月最後の日曜日。青空の下、午後2時30分から三重県警の白バイとパトカーの先導でパレードラップが始まった。コンディションは気温30℃、路面温度40℃と土曜日に行われた予選よりも高くなっていた。
今大会はレース距離450kmの為、第2戦、第4戦と同様に給油回数2回が義務となる。
4号車グッドスマイル 初音ミク AMGのスタートは今回も片岡選手が担当し、3列目5番グリッドからスタートする。パレードラップに続き、1周のフォーメーションラップを経て、今季3回目の450kmレースが始まった。
その1周目、130Rで8番手スタートから追い上げてきていた55号車に一旦前に出られるが、続くシケインのブレーキングでポジションを奪い返し、片岡選手は5番手をキープする。
ここから前の56号車、後ろの55号車と常にバトルをしながら周回を重ねていく。
16周目、膠着状態を打破する為に、チームはここで1回目のピットインを行う。給油、タイヤ4輪交換を行うが、ドライバー交代はせず、そのままコースへ復帰させた。
2スティント目、フレッシュなタイヤでペースを上げ、19周目の2分00秒790をはじめ、2分01秒代を何度も記録しながら前を追いかけていく。
22周目、レース序盤にスプラッシュ給油をして、前に出られていた20号車をオーバーテイク。
23周目、ピット作業中の244号車、10号車、56号車をアンダーカットする。
28周目、1周目にスプラッシュ給油をしていた52号車を抜く。
32周目、GT500をうまく使いながらヘアピンで2号車をオーバーテイク。
さらに33周目にはS字コーナーで55号車を抜き、遂にトップに立つ。
43周目、2回目のピットイン。給油、タイヤ4輪交換を行い、ドライバーを谷口選手へと交代し、あとはチェッカーを目指すのみとなる。
他車も次々に2回目のピット作業を終えてコースへと戻ってくるが、前に出てくることはなく、実質トップを維持する。
46周目に130Rで244号車が大きくクラッシュして今大会初のセーフティーカーが導入される。後続とのギャップがリセットされるが、リスタートをうまく決め、谷口選手はふたたびギャップを作っていく。
しかし、周回遅れのマシンに前を抑えられ、本来のペースで走れずにいた周回が続いたため、後続の10号車、55号車とのギャップがなくなってしまう。それでも谷口選手はその周回遅れ車両を抜き去ると、再び巧みな走りで1秒、2秒とギャップを広げていく。
64周目に3番手を走っていた55号車がトラブルでコース脇に停車し、車両回収が必要となるがSCではなくFCYが導入された為、ギャップは変わらず。
その後は、2位を走る10号車とは約3秒のギャップをキープしながら、チェッカーを目指す。
前戦で起きたチェッカー目前のタイヤトラブルのことがあり、チームは皆、ゴールするギリギリまでモニターを見守っていたが、いよいよファイナルラップのセクター3まで帰って来たところで、片岡選手と安藝代表がサインガードへと向かい、5年振りのトップチェッカーを受けた4号車グッドスマイル 初音ミク AMGと谷口選手を迎えた。
GOODSMILE RACING & TeamUKYOは2017年第1戦以来、そして鈴鹿サーキットでの初の優勝を獲得した。
