午後2時30分、快晴の鈴鹿サーキットで決勝レースが始まった。気温35度、路面温度52度という灼熱のコンディションの中、まず三重県警の白バイとパトカーの先導で1周のパレードラップが行われた。続いてセーフティーカー(SC)先導によるフォーメーションラップをもう1周行い、300kmレースが始また。 なお、直前のウォームアップ走行で車両火災に見舞われた20号車は出走できず、リタイア扱いとなった。
10番グリッドからスタートの4号車グッドスマイル 初音ミク AMGのスタートドライバは片岡選手が務める。
GT300、GT500クラス共にクリーンなスタートが切られたが、オープニングラップの130RでGT500クラスの24号車がコースオフ。幸いすぐにコースへと復帰した。 一方、GT300クラスでは24番手スタートの30号車と27番手スタートの360号車がシケインで接触。30号車はマシンにダメージを負い、そのままピットに戻りリタイアとなった。
4周目、GT500クラスの17号車と24号車がシケインで接触し、アウト側にいた17号車がバリアにクラッシュ。この影響でセーフティーカーが導入された。 SC走行中にピットレーンがオープンになると、ルーティンのピット作業時間を短縮するために後方の56号車、87号車、25号車、48号車がピットインし、給油のみを行った。
10周目にレースが再開。4号車グッドスマイル 初音ミク AMGはポジションを維持したまま、前の52号車、後ろの0号車とのバトルを再開した。 16周目にピットウィンドウが開くと、アンダーカットを狙う2号車、31号車を皮切りに各車が続々とピット作業へ向かう中、4号車はステイアウトを選択。26周目には、ピット未了の4号車が先頭に立った。サクセスウェイトによる給油リストリクター装着のロスタイムを最小限にすべく、前方が開けたクリアな状態でペースを上げ、自己ベストを更新しながら周回を重ねた。
30周を走り終えたところでピットインし、片岡選手から谷口選手へ交代。給油とタイヤ4本交換を行い、コースへと復帰した。 コース復帰時点では暫定8番手だったが、タイヤが温まる前に52号車にかわされ、暫定9番手へ後退した。
33周目、26号車にラジエータートラブルが発生。コースサイドにマシンを止めたため、車両回収のためにFCY(フルコースイエロー)が導入された。34周目にレースが再開されると、最後までピットを遅らせていた22号車もピット作業を行い、全車が1回目のピット作業を完了。この時点で4号車の順位は9番手となった。
前の52号車とは2秒以上の差があったが、谷口選手は自己ベストを更新するハイペースで猛追。40周目のヘアピン立ち上がりで52号車に並びかけると、スプーンカーブ手前でオーバーテイクを完了した。 続く41周目、7番手を走行していた777号車がタイヤバーストでスローダウンしたため、これをかわして7番手に浮上。さらに44周目には2分00秒337の自己ベストを記録し、前を走る45号車との差を詰めていった。
45周目、今度は6号車がタイヤバーストに見舞われたため、4号車は6番手へと順位を上げた。このとき、6号車のタイヤの破片がコース上に落下したため、再びFCYが導入された。落下物はすぐに回収されレースは再開。6秒あった45号車とのギャップを再び詰め始めた。
しかし、40周目の52号車とのバトルでの接触に対し、5秒のタイムペナルティが科された。後続の666号車とは7.4秒の差があったため、順位を落とさずにチェッカーを受けるには、このギャップを維持する必要があった。 谷口選手は最後までプッシュを続け、49周を走りきり6番手でチェッカーを受けた。
レース終了後の車検で、2位でゴールした60号車が車両規定違反で失格となった。これにより、4号車の最終結果は一つ繰り上がり、5位入賞となった。
優勝は今シーズンから参戦の7号車。2位に60号車、3位に61号車の順でチェッカーを受けたが、レース後の車検で60号車が失格となったために、2位に61号車、3位に5号車が繰り上がった。

