最終戦の決勝日。サーキット上空はうっすらと日差しがあるものの、薄い雲におおわれていた。
午後1時、栃木県警先導によるパレードラップが始まった。先導車に続いてGT500、GT300のマシンが動きだしたが、25号車がマシントラブルによって2コーナーで停止し、すぐにFROによる牽引される事態となった。幸い、翌周のSC先導によるフォーメーションラップが来る前には回収が済み、その後のレース進行への影響はなかった。
レースがスタートすると、4号車の片岡選手はアウト側から18号車に並び前に出たが、その18号車のインから666号車が上がってきた。4号車はその2台に押し出される形で2コーナーは外側のラインを取らされ、666号車には前に出られてしまった。 しかし、続く3コーナーでは666号車を抜き返し、5番手に上がった。
そのまま56号車とのバトルが始まった。ブレーキ、コーナーリングまでは間を詰めていくが、ストレートでは加速のいいGT-Rに離されてしまう展開が続いた。
19周を超えるとピットに入るチームが現れ始めた。 20周目、4号車の後ろにつけていた666号車が7号車に抜かれた。7号車の勢いは止まらず、翌周には4号車も抜かれた。
23周目、チームは片岡選手をピットに呼び戻した。谷口選手へ交代し、給油とタイヤ交換をおこなった。 ランキングトップの65号車は14番手からスタートしじりじりとポジションを上げ、さらに先にピットに入りフロントのみ交換でタイムロスを短くする作戦を取っていた。そのため、4号車はピットアウト後、65号車の前でコースに戻ったものの、アウトラップの5コーナー先でとらえられてしまった。 そして、翌周に7号車もピットを終えると、ランキング上位勢は56号車、65号車、7号車、4号車という並びとなった。
谷口選手は前の7号車を懸命に追うが、ほぼ同じようなペースでギャップが縮まらなかった。しかし、45周を過ぎたころから少しずつ谷口選手のペースの方が速くなり、徐々に近づいていった。 47周目にはギャップが1秒を切り始め、抜くタイミングを伺った。
しかし53周目、GT500車両がバトル中に接触しパーツが飛んだ為にFCY(フルコースイエロー)が出された。 54周目にFCYが解除されると、谷口選手は7号車に一気に詰め寄りチャンスを伺っていたが、90度コーナーで4号車が止まり切れず7号車に追突した。
幸い2台ともレースは続けることができたが、4号車は再び7号車に迫ることはできなかった。 そして、58周目の最終コーナーを立ち上がってきたところで、ファイナルラップのGT500トップ車両に抜かれたためにチェッカーを受けた。
結果は8位で8ポイントを獲得したが、チャンピオン争いをしていた65号車、56号車、7号車の前に出ることができなかったため、残念ながらチャンピオンの座を逃す、悔しいシーズンとなった。
